
ものもらいとは?
「ものもらい」とは、医学的には麦粒腫(ばくりゅうしゅ)や霰粒腫(さんりゅうしゅ)と呼ばれる、目のまぶたにできる炎症のことを指します。しかし、RADWIMPSの楽曲『ものもらい』では、この言葉が単なる病名以上の象徴的な意味を持っています。
日常的に使われる「ものもらい」という言葉には、何かをもらってしまった、あるいは無意識に受け取ってしまったというニュアンスが含まれています。このタイトルは、楽曲の内容とも密接に関わっており、誰かとの関係性や感情が、まるで意図せずに心に影響を及ぼす様子を示唆しているのかもしれません。
タイトルの意味と魅力
「ものもらい」という言葉は、一般的には目の病気を指しますが、このタイトルにはそれ以上の深い意味が込められています。歌詞を読むと、単なる目の疾患ではなく、「失ったもの」「自分の一部だったもの」「近すぎて見えなくなっていたもの」などのテーマが浮かび上がります。タイトルが象徴するのは、”かつて当たり前にあった存在” を失い、それに気づいたときの喪失感や、それでも再び巡り合う希望のようなもの。
目に見えていたはずのものを失ったときに初めて意識する――そんな感覚が、「ものもらい」という何気ない言葉に奥深く込められています。
また、「ものもらい」は、時間が経つと治ることがほとんどですが、その間ずっと違和感が続くもの。失恋や喪失の痛みも同じように、時間とともに薄れていくものの、完全に消えることはなく、ふとした瞬間に思い出してしまう。そんな感覚が、この曲には込められているようにも感じられます。
歌詞の魅力と意味
“失うこと” と “気づくこと” の対比
序盤では、「いつもそこにあるもの」を意識していない様子が描かれます。腕も耳も目も、探したことはない。でも、何かを探すときにはいつも使っている。
ここで「視覚」「聴覚」「触覚」といった感覚が、”当たり前にあるもの” から “失ったときに意識するもの” へと変化していきます。
「ある朝 目覚めれば 瞳がなくなってた
探すにも探せない 君がないと探せない」
このフレーズは衝撃的です。失って初めて、それがどれだけ大切だったかに気づく。でも、すでに失われているから、それを取り戻すことすらできない。この喪失感がリアルに表現されています。
“君” は誰なのか?
歌詞全体を通して、「君」という存在が鍵になっています。ただの他者ではなく、”自分の一部のような存在” であったことが分かります。
「距離がものを言うなら 鼓動を僕とするなら
この腕よりも 耳よりも近くに君はいたから」
ここでは「君」が、心臓の鼓動と同じくらい自分に近い存在であったことが強調されています。物理的な距離ではなく、精神的な距離、もしくは “自分自身の一部だった” という意味にも受け取れます。
そしてラストにかけて、”君” と “僕” の関係が変わっていくのが分かります。
「そうだ 一つが二つになったんだ
この世に落とされるその前に
一瞬前に だから 不時着後すぐ会えたの」
この部分からは、「君と僕はもともと一つだったのではないか?」という考えが浮かびます。
もしかすると、”君” は単なる他者ではなく、「かつての自分」「失われた何か」「魂の半身」なのかもしれません。
喪失と再生のサイクル
歌詞の中には、「失う」→「気づく」→「探す」→「再び出会う」という流れがあるのが特徴的です。特にラストの部分では、”二度目の別れ” にもかかわらず、また会えるという希望が残されています。
「二度目の離ればなれも きっとすぐまた出会えるよ」
これは、ただの絶望ではなく、「また巡り合える」「新しい形で再生できる」という希望を示しています。だからこそ、タイトルの「ものもらい」も単なる病ではなく、”一度失ってもまた出会えるもの” というニュアンスが感じられます。
RADWIMPSの他の失恋ソングとの比較
RADWIMPSは過去にも多くの恋愛や失恋をテーマにした楽曲を発表していますが、『ものもらい』はその中でも特に「喪失の痛み」にフォーカスした作品と言えます。
例えば、
- 『ふたりごと』は恋愛の喜びを、
- 『有心論』は恋愛の哲学を描いていましたが、
- 『ものもらい』は「別れた後の痛み」に真正面から向き合う楽曲です。
また、『最大公約数』や『君と羊と青』のように、恋愛の美しさを前面に押し出した楽曲と比べると、『ものもらい』はもっと内向的で静かな哀しみを持っています。これにより、「消えない痛み」「忘れられない記憶」といったテーマがより際立っているのです。
まとめ
『ものもらい』は、一見すると日常的な言葉をタイトルにしていながら、深いテーマを内包した楽曲です。
- “当たり前の存在” を失って初めて気づく感覚
- “君” という存在が、自分自身や魂の半身のようなものとして描かれている
- 喪失から再生へのサイクルが示され、希望が残る終わり方
聴く人によって、大切な人を失うことの悲しみ や 自分自身を見失うこと など、さまざまな解釈ができる奥深い歌詞になっています。これは、聴く人それぞれの経験や感情に寄り添う力を持った曲だと思います。
最後に
以上、RADWIMPSの名曲『ものもらい』についての紹介および解説記事でした。
今回の記事は、私が記事やネット上で調べた情報を基に、自分なりの解釈や考察を加えた内容です。この曲の魅力を少しでも伝えることができていれば幸いです。
RADWIMPSは、『ものもらい』以外にもこれまでに100曲以上の楽曲をリリースしています。ぜひこの曲をきっかけに、他の曲にも耳を傾けてみてください!
引用元一覧:
- RADWIMPS「ものもらい」 / ユニバーサルミュージック公式
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